スペイン蹴球放浪記・壱
バレンシア蹴球小話


とりあえず最初に、いかにバレンシアがサッカーかということを(意味不明)とりとめもなくノロノロ語っていきたいと思います・・・。

バレンシアCFホームスタジアム「カンポ・デ・メスタージャ」が家から歩いて20分くらいのとこにあったので、暇な時にひとまず訪問してみました。中心地からちょっとはずれた、マンションがたくさん立ち並ぶ住宅地で、のこのこ歩いていてもいっこうにそれらしいものが見当たらないので道を間違えたかと思いきや、すぐそこにさっきからチラチラ見えていた怪しいコンクリートの建物がそうだったと判明。こ、これがメスタージャ・・・立体駐車場かと思ってたんですけど・・・★いや古いというかボロいというか(同じことだ)、どう見てもコンクリートうちっぱなしというか、周囲がやたらと物寂しいというか、上部の席に登るための巨大な螺旋階段がまさにデパートの立体駐車場のアレだというか。とりあえず一周してみようと歩き出すと、赤い鉄製扉の入り口はたくさん見つかるけれど歩いても歩いてもやはり駐車場でしょという確信ばかりが強くなるので、覗き見た隙間から青い芝生がちらりと見えた時にはとても安心しました。裏までまわったらそこにやっとみすぼらしいチケット販売所があり、平日昼間だというのにおじさんたちが列を作っていたので「仕事はどうした仕事は」と思いながらも列に加わってみたり・・・。まあ外見を見ただけでは、私のメスタージャ・ドリームは微妙に崩壊しました(そりゃ試合となれば別ですけどね!)。あれは10年前から使われていないメスタージャ駐車場です。


オフィシャルショップは2ケ所見つけましたよ。ひとつはメスタージャの裏もうひとつは街の中心地だけどデパートEl Corte Inglesの裏にあってちょっと見つけにくいところです(←そんなん見せられても・・・という地図付き)。両方ともNIKEストアと一緒になっててすっごく新しくてきれいでお姉さんも美人で(重要)優しくて感動。チケットも基本的にはスタジアムで販売だけどその週の木曜5時からならショップで買えるとか言ってました。便利なんだか不便なんだか。

ショップではまあ普通のユニから、ベビー服、ユニフォーム風マタニティ服まで揃っていたり、目覚まし時計の種類がやたら豊富だったり、まったく関係ないように見えるけどバレンシアのマークをこっそり縫い付けたぬいぐるみを大量に売っていたりと過剰に充実した品揃えで大変おもしろかったです。そして、やはりいちばん気になるのは、問題の、等身大ポスターですよ・・・。縦の長さが175cm。(とりあえずアイマールは等身大だけどカニサレスやキリさんは少し縮んでるだろうな・・・)全選手分あって、それぞれ営業スマイルだったり試合中の写真だったり。いやー、こんな「欲望の塊」みたいな商品をなにも恐れず売るスペインはすごいと思うよ。みんな欲望に忠実だよ。いいことだよ。さらに、もう毎日毎日、スポーツ新聞に「100%アイマールがたったの10ユーロ」とその等身大ポスターの広告がでっかく出てるんですよ!!わしを誘惑するな!!(ガンダルフ憤慨!)まあ私がそれを買ったかどうかは別として(さり気なく話をそらしてみる)ある日、語学学校に置いてあったその新聞広告をドイツ人の友達に見せて「この選手が好きなんだよ!」と言ったら(その日は100%キリーだった。ポーズは腰に手。基本ですね)、彼女はおもむろに新聞を手にとるとその広告を丁寧に切り抜いて、折り畳んで、笑顔で私のジャケットのポケットに突っ込んでくれました。なんて素敵な非言語交流! いやまあ私が結局キリーの等身大ポスターを買ったかどうかは 本 当 に ど う で も い い んですが、滞在中にバレンシアに日本人の友達が遊びに来た時「こんな欲望に正直なポスターがあるんだよー」と話したら「私にはあんたがそのでかい筒を抱えてびくびく街を歩いてるのが目に浮かぶようだよ。賭けてもいい。あんたは絶対買う」と断言されました。そ、そんな。どうして欲望に流されやすい人間であることがばれているんだろう。


タクシーの運転手もすごくいいひとが多くて、あるおじさんはハンドルのクラクションのところにキリさんのシールをはっていて、愛のアンテナでそいつを目ざとく見つけた私が拙いスペイン語で「ワタシ、カレ、ダイスキ、ワールドカップ、ミタ」みたいなことをほざいたら満面の笑みで「そうかそうか、いい選手だよなぁ〜」と答えてくれました。そのあともなんだかいろいろ言ってた気がするけどよくわからなかった(←したり顔でうなずいていたヤツ)。あーでもこのおじさんはクラクションをならすたびにキリさんの顔をひっぱたいているのか・・・と思うとちょっと倒錯・・・ふふ、さらに親近感・・・(勝手に!)(ていうか私のいい運転手の基準て!)

また、あるバルに立ち寄った時、そこのカウンターに「Valencia C.F. Bocadillo」というメニューが貼ってありました。Bocadilloというのはスペインのサンドイッチみたいなもんなんですが、なんとそのバルはバレンシアの選手の名前をつけたサンドイッチを売っているわけです。しかも全選手分。まあ素敵。ていうか、よくそんなにたくさん考えたよな。んじゃキリさんのBocadilloは何かしら、さぞ素敵な具が挟まっているんでしょうね、と見てみたらベーコンとチーズでした。・・・へえ、シンプル、だね。まあ、キリさんは、顔も、シンプルだから、ね・・・。(アイマールやカニサレスに至ってはメニューが読めなかった・・・すいません)ちなみにそのメニューの横に小さな紙が貼ってあって、「Bocadillo de F.C.Barcelona:Pan y Pan←comida de tonto」(バルセロナのBocadillo:パンとパン←バカの食べ物)と書いてありました。うーん、一般のバルにはびこる、なんていうライバル意識。ちょっと注文してみたい気もしましたが。


スポーツ新聞は、いろいろあったけど主なものはMarcaSuper Deporteだったような。Marcaは全国紙で、中にMarca Valenciaという地方版が挟まっているんですが、Super Deporteはバレンシアだけの新聞社なのか、毎日毎日Valencia C.F.関連記事が表紙で、中身も8、9割はサッカー関連だし、よくもまあネタが尽きないなという感じでした。だって、たったひとつのチームに何が起きたかについて毎日毎日何ページも何ページも書くなんて。これぞ愛ですね。愛以外の何者でもないよ。ていうかサッカーのオフシーズン中は何を書いてるんだろう。ひたすら移籍情報かな。それとも思いきって休刊とかかな。うーん気になる。一方Marcaは最近通販用の新しいMarcaブランドのリュックサックを開発したらしくて(なんで新聞社がリュックを作るんだろう・・・)ポルティージョやカシージャスがしきりにそれを背負って「なんていいリュックなんだ!」と宣伝させられていました。ガンバレワカゾー!。

どうでもいいんですが、新聞にはやたらとブルゴス(アトレティコマドリー・GK・アルゼンチン代表)の記事が載っていたような気がします。それも、試合に出たとかじゃなくて「ブルゴスがこんな発言を!」「ブルゴスの髪型が変わった!」「キリがブルゴスに電話したよ!」(←ほんとにあった)みたいな感じで。かなり「どうでもイイよ・・・(嘆息)」みたいな記事ばかりでしたな。ロックバンドなんかもやっているわけだし、話題性があるんでしょうかね。ちなみに大抵の場合ブルゴスは「El mono」(猿)と表記されてました。いや、あだ名だとはわかってるんだけどさ。でも猿って。猿ってさ。プロゴルファーじゃないんだし。

テレビはあんまり見なかったんですけど、メンディエタとたぶんグティが車の保険か何かのCMに出てました。メンディエタが車をぶつけらて文句をいいに外へ出ると相手がグティ(ちょっと不確か)で、仕方なくふたりで電話をかけるというもの。ふふ、スーツ萌・・・!!あ、ペプシのCMはたくさんやってましたよ。9時のニュースでは9時15分あたりから「次はスポーツニュース」みたいに紹介してはいるけどどうみてもサッカーニュースでしょコレみたいなのを延々10分くらいやってました。試合の次の日は全試合を細かくやるし、試合がない日は練習風景なんかを映すし、ある時は「カニサレスが某テーマパークの新しいジェットコースターに乗ったよ!」っていうのをトップニュースでやってました。苦笑しながら宙を舞うカニサレス。・・・なんていい街!


あー・・・だらだら長くなってしまいました。
いったん切ります・・・試合レポとかはまた今度・・・
Hasta luego...



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